人の印象は何で決まるでしょうか。
まずは外見で判断するという意見が大半を占めると思います。清潔感のある身だしなみは老若男女問わず好印象を与えますが、目には見えない要素でその人の印象ががらりと変わるものがあります。
それは、香りの印象です。
皆さんはスメルハラスメントという言葉をご存知でしょうか。これは匂いに対するハラスメント(いやがらせ)の一種で、特定の匂いが周囲に不快を与え一つのいやがらせ行為とみなされるものです。
当初この言葉が使われるようになった頃は、匂いのケアがされていない体臭や口臭などの匂いが対象でしたが、きつすぎる香水や柔軟剤、整髪料の匂いなど本来いい効果をもたらす香りも指摘対象となりました。
これは日本人の多くが海外の人に比べ人種的に体臭が弱く、きつい匂いを好まない傾向があり、匂いにとても敏感な点が要因になっています。
出だしからこのような書き方をすると、香りに悪いイメージを持ってしまいがちですが、裏を返せばそれだけ香りというものは人の記憶に残りやすく、うまく付き合うことで様々な場面でプラスの印象を与えることができます。
今回は知っているようで知らない香水のあれこれについてみていきます。
香水とはどのようなものか
香水の種類
香水にはいくつかの種類があるのをご存知でしょうか。香料の濃度によって種類が分かれ、香りの持続性などが異なります。早速みていきましょう。
パルファム
香料濃度:15%~30%
持続時間:5~7時間
フランス語で「香水」の意味をもつパルファムは一番香料の濃度が高く、品質が高い香水です。香料をふんだんに使っているため、1滴でも香りが持続しますが、その分高価なものとなっています。
オードパルファム
香料濃度:10%~15%
持続時間:5時間程度
パルファムの次に位置付けられているのが、オードパルファムです。オードはフランス語で「水」を指しており、パルファムより少し濃度が薄いことを表現しています。持続時間がパルファムに匹敵するものでありながら、パルファムよりは割安なため人気の部類となっています。
オードトワレ
香料濃度:5%~10%
持続時間:2~5時間
オードトワレは古くは身づくろいの芳香水を指し、「化粧水」としても訳されます。オードパルファムに比べ濃度はさらに薄く、持続時間が短く嫌味なく香りが楽しめるため、今最も人気の高いものとなっています。
オーデコロン
香料濃度:1%~5%
持続時間:1~2時間
当初はオードトワレの一種としてみなされていました。成分としては、香料より蒸留水やアルコールが成分となるため、香りは強くありません。値段も比較的安価で、手軽に使用することができます。
これらの種類は販売しているメーカーによっても定義付けが様々で、分類するのが難しいものもあります。
ここでは、濃度が違うと持続時間が異なること、それによって次の付け方に影響してくることをお伝えできればおと思います。
香水の付け方
香水の付ける場所
まずはじめに香水は匂いの変化を楽しむものです。付けている時間が経過することにより匂いが変化します。
匂いの変化は大きく3つの段階に分かれます。
- トップノート:付け始めから約10分程度
- ミドルノート:付け始めから約20分~30分程度
- ラストノート:付けてから時間が経った最後の香り、残り香
これは肌の酸性度、水分量、皮脂量と香水に含まれる成分が化学反応を起こし、香りが変化していきます。香水を付ける場所の大前提として
直接肌に付ける
という点を意識してください。よく衣服の上から付けている人がいますが、これだと香水本来の変化が楽しめません。
また、実際に香水を買う際に、直接香水の匂いをかいで判断されるかと思いますが、身につけた際の匂いは変化するという点も注意してください。
香水を付ける部位
香水の揮発性をうまく利用して香りを広げるには、体温が高く脈を打つ場所に付けることが有効です。
手首、肘の内側、腰
などがおすすめの部位です。逆に香水の中には光に当たるとシミの原因になるものがあるため、首筋や顔の付近に付けることはおすすめできません。
ご自身のベストな部位を探すのも一つですが、制汗剤ではないので、汗をかきやすい部位に付けるのもおすすめできません。
香りは下から上にのぼってくるものなので、利用するシーン(食事など)を考えて部位を変えることも有効です。
適量を付ける
香水は先にあげた濃度によって付ける量が異なります。
香料の濃度が高いパルファムは1滴でも香りが強いため、多く付けると香りがきつくなってしまいます。逆にオーデコロンであれば、複数箇所付けたとしても持続時間が短いため、香りがたっていないこともあります。
香水の濃度に合わせて、体への付け方は
点と面
を意識することが有効です。濃度の高いパルファムなどは点で付け、濃度の低いものは面で付けます。スプレー式の香水であれば、パルファムなどは1プッシュ、オーデコロンなどは香りの強さに合わせて、複数回プッシュするイメージです。
自分で香りが意識できる場合は、付けすぎている可能性が高いため、自身の香りがどのくらい香っているか親しい人に確認するなどして、適量を知ることが大切です。

香水を選ぶ
香りの種類で香水を選ぶ
香水は香りの種類によって男性用、女性用、男女兼用とある程度性別に分類されています。
男性用であればムスク(麝香)系統の香りやウッディ系統(樹木)の香りなどが使われ、女性用であればローズやジャスミンなどの花の香りやバニラの甘い香りなどが使用されています。
しかし、今日に至ってはあくまでも売る側の目安になっているので、男性用は必ず男性が付けるというものでもありません。自身の好む香りであれば使用しても問題がありません。
日本においては男女の境がなく、共用で使用できる香水も多く販売されています。
香水を選ぶ際は、どんな香りによってどんな印象を周りに持たれたいかとい点を重視して、自分のイメージにあったものを探すことが大切です。
香水を選ぶうえで、おすすめのサービス
私が最近利用してなかでとても良いと思えたサービスがあります。
それはNOSESHOP(ノーズショップ)の香水ガチャです。ノーズショップは都内有名デパートなどに店舗を構える香水のセレクトショップです。世界中からハイグレードの香水を集め販売しているサイトです。
香水を選ぶ際には以下の懸念点があります。
- 高品質になると高価
- 直に肌に付けて試す機会が少なく、半ば賭けのような要素がある
- 香料の種類が多く匂いの想像がつきにくい
これらの懸念点を逆手にとったのが、ノーズショップの香水ガチャです。
このサービスは少量の香水を小さな容器へ詰め、ランダムで販売しています。買う側は商品を指定できません。しかし、詰められた香水はどれも最高品質の香水ばかりで、本物の香水を知るきっかけになります。
この最高品質の香水が1個700円と安価で販売されているのがノーズショップの香水ガチャです。
私は2回直接店舗で香水ガチャを買いましたが、いずれも満足できる香りでした。香水ほど金額によって差がはっきりしている世界もないと言えるほど、高品質の香水の香りの良さに驚きます。
あえて選ばせないというこのサービスは香水に対する知識を問わないので逆に親切なサービスに思えました。オンラインでも販売しています。
香水でなりたい自分を演出
香りで人の印象は大きく左右されます。
甘い香りは人に安らぎを与え、柑橘系の爽やかな香りは清潔感を与えます。香りで周りの人への印象を演出することに香水の醍醐味があります。日ごとに違う香りで印象を変えるというのも洒落ています。
いつもとは違う香りで暮らしを演出してみませんか。

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